BLOG

CLAPPER

19日正午、アメ村中にサイレンが鳴り響いた。

いつものことだ。

飲食店の小火かなんかだろうと思い、気にとめていなかった。

僕が出火場所を知ったのはそれから1時間程たってからだった。

急いで向かった先には消防士、警察、野次馬が群がっていた。

そこは消火活動中のアメリカ村CLAPPERだった。

理解するのに時間がかかった。

警察から事情聴取を受けるふくさん、アツシ君、玉ちゃん。

皆すすだらけだった。

その日出演する予定のバンドマン達も心配そうな顔をして立ちつくしていた。

出火原因は不明。

警察による現場検証を待つしかない。

新神楽もライブが入っていたので店に戻り営業した。

営業が終わりCLAPPERに戻ると、消火活動、現場検証は既に終わっていた。

原因は未だ不明。

明日また検証に来るとのこと。

僕は現状を知りたくてスタッフの皆さんの許可をもらい店内に入った。

いつものように階段を降り、ドアを開けた。

そこは見るも無残な姿に変わり果てたCLAPPERだった。

水浸しの床、崩れ落ちた天井、すすだらけの壁。

昨日まであんなに活気で溢れていた店とは思えない。

11日のTWO MORE RAW、昨日のpocketlife。

面影は皆無だった。

想像以上に荒れ果てていた。

涙を堪えるので精一杯だったが、現実を、真実をこの目にしっかりと刻み込んだ。

アツシくんに涙が出ると伝えると、彼はこう言った。

「大丈夫、うちにはフェニックス玉川がいるじゃないですか!」

俺はなんて愚かなのだろうか。

誰よりも泣きたいのはCLAPPERスタッフ達だ。

そんな彼らが泣き言を言わずに明日、明後日、それ以降のスケジュールをなんとか営業しようと死ぬ気で動いているのに俺がこんなことでどうするんだ。

何を弱気になっているのだ。

今回の火災は我々の数え切れない程の思い出とスタッフ達の偽りの無い情熱を一瞬で奪っていった。

ただ、怪我人がいなかったことはせめてもの救いだった。

4人が亡くなった高円寺でのビル火災が記憶に新しいと思う。

その矢先の出来事だった。

皮肉にも高円寺GEAR、20000Vの復活署名活動を率先して行っていたCLAPPERに襲いかかった突然の火災。

そのCLAPPERから出火したのだ。

責任はもちろんCLAPPERにある。

ただ、俺は全力でサポートしたいと思う。

他人事には思えないのだ。

新神楽ブッキングマネージャーとして、waterweedというバンドマンとして、CLAPPERが大好きなただの客として、自分に出来ることはこの火災を悲しむことではなく、周りの人に言いふらすことでもない。

CLAPPERスタッフ達を励ますこと。

このことをblogに書いたのはCLAPPERが火事にあったことを知らせたかったからではない。

皆さんにもCLAPPERスタッフ達を励ましてもらいたい。

哀れみの目で見るのではなく、力を貸してあげてほしい。

そう思ったからココに書いた。

どんな形でもいい。

いつか必ず営業再開してほしい。

俺はまたCLAPPERスタッフ達とそこに集うお客さん、バンドマン達で造り上げていく活気の溢れるライブハウスに遊びに行きたい。



Scroll Up